船舶免許を取得する方法とは?流れや取得できる免許の種類、費用相場を解説
2022.04.04
クルーザー・水上オートバイ・漁船を操縦するためには、小型船舶免許の取得が必要です。しかし、小型船舶免許には複数の種類があり、どれを取得すれば良いのかわからない、免許の取得費用が気になるという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は小型船舶免許取得を目指す人のために、取得する方法や流れ、種類、費用相場など、免許取得について詳しく解説します。
国家試験免除で取得できる 国土交通省登録の小型船舶教習所 |
マリンライセンスロイヤル |
小型船舶免許を取得するためには、基本的に国家試験に合格しなければなりません。しかし、登録小型船舶教習所の教習に通えば、国家試験が免除されます。
ここからは、国家試験を受ける方法と免除できる方法について、それぞれ詳しく解説します。
地域により価格が異なりますので、ご希望のエリアの価格をご覧ください。
登録小型船舶教習所では、定められた時間の教習を全て受けると修了試験を受験します。修了試験に合格すれば国家試験が免除されるため、後は病院で受診した身体検査に合格すれば免許証を交付できます。
独学で取得を目指す場合や免許スクールに通う場合は、国家試験を受験して合格しなければなりません。国家試験会場へ出向き試験に臨みます。
国家試験を受験する場合は、国家試験会場で身体検査・学科試験・実技試験を1日で受験します。
全ての試験に合格すると免許を交付できます。
ここまでご紹介した通り、小型船舶免許を取得する方法は修了試験と国家試験のいずれかです。
おすすめは国家試験が免除できる登録小型船舶教習所に通う方法です。なぜなら、国家試験を受験する場合、万が一不合格になって再受験する際に受験料がかかるためです。特に、独学で国家試験を受験する場合、実技試験の練習ができていないため合格率が大幅に下がり、再受験する人が少なくありません。
一方で国家試験免除は、免許が取得できるまで何回でも挑戦できるため、リラックスして試験に臨むことができます。また、実際に船舶を操縦して練習できる実技講習もあるため、実技試験の合格率も高いです。
このように、受験料や実技試験の練習の有無などから、国家試験免除がおすすめです。
小型船舶免許を取得するまでの流れを確認しましょう。大まかな流れは以下の通りです。
①取得する免許の種類を決める
②取得方法を選ぶ
③受講する場所へ問い合わせる
④日程を決める
⑤受験する
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
小型船舶免許には、「一級小型船舶免許」「二級小型船舶免許」「特殊小型船舶免許」「湖川小出力限定免許」の4種類があります。
種類によって操縦できる船や航行可能区域が異なるため、操縦の目的に合った免許を選びましょう。
それぞれの操縦できる船の大きさと航行可能区域は以下の通りです。
|
操縦できる船 |
航行可能区域 |
一級小型船舶免許 |
総トン数20トン未満 (プレジャーボートは24m未満) |
全ての水域 |
二級小型船舶免許 |
総トン数20トン未満 (プレジャーボートは24m未満) |
海岸から5海里(約9km)以内 |
特殊小型船舶免許 |
水上オートバイ |
湖、川、陸岸から2海里(約3.7km)以内 |
湖川小出力限定免許 |
総トン数5トン未満 |
湖、川、指定区域のみ |
取得したい免許を決めたら、次に取得方法を選びます。
取得方法は、先ほどご紹介した通り国家試験免除コースまたは国家試験受験です。
取得する方法を決めたら、実際に受講できるかを問い合わせます。なぜなら、受講の際に予約が必要だったり、日程が限られていたりすることがあるためです。
確実に受講できるように必ず事前に確認しておきましょう。
次に、教習を受講する日程や試験を受ける日程を決めます。
国家試験免除コースでは、登録小型船舶教習所で募集している受講日を決めましょう。なお、1級小型船舶免許は4日・2級小型船舶免許は2日・特殊小型船舶免許は2日で日程を決める必要があります。
独学で取得を目指す場合は、国家試験を受ける日程を決めましょう。免許スクールを受講して国家試験を受ける場合は、免許スクールの受講日と国家試験の受験日を決めます。
国家試験免除コースでは学科審査と実技審査を受講後に受けて終了です。
国家試験では身体検査、学科試験、実技試験を一日で行います。
国家試験または修了試験に合格すると免許を交付できます。合格を確認したら、免許の交付申請をして免許が届くのを待ちましょう。
先ほどご紹介した通り、小型船舶免許は「一級小型船舶操縦士免許」「二級小型船舶操縦士免許」「特殊小型船舶操縦士免許」「二級湖川小出力小型船舶操縦士免許」の4種類があります。
ここからは、それぞれの免許について詳しくご紹介します。
一級小型船舶操縦士免許は、小型船舶免許の中で最も難易度が高い分制限も少ない、最上級の免許です。100海里以内であれば自由に航行できます。
そのため、外洋で釣りを楽しみたい方や日本を一周するような航海を楽しみたい方におすすめの免許です。ただし、学科試験は難易度が高く、海図を使ったチャットワークも受験範囲に含まれます。
満18歳以上であれば取得可能です。(17歳9か月以上で国家試験免除コースは受講可能です)
二級小型船舶操縦士免許は、「海の普通免許」とも呼ばれるほど、小型船舶免許の中で最も一般的な免許です。海岸から5海里以内であれば自由に航行できるため、5海里以内で釣りやクルージングを楽しみたい方におすすめの免許です。
満16歳以上(15歳9か月以上で国家試験免除コースは受講できます)から取得できますが、16歳以上18歳未満の方が操縦できるのは5トン未満の船舶のみです。18歳になると自動的に制限が解除され、20トン未満の船舶を操縦できます。
特殊小型船舶操縦士免許は、水上オートバイに特化した船舶免許です。一級小型船舶操縦士免許や二級小型船舶操縦士免許を所有していても、特殊小型船舶操縦士免許を所有していなければ、水上オートバイの操縦はできません。そのため、水上オートバイを操縦したい方向けの免許です。
湖や川及び陸岸から2海里以内を航行でき、満16歳以上から取得できます。(15歳9か月以上で国家試験免除コースは受講できます)
二級湖川小出力小型船舶操縦士免許は、川や湖、指定区域のみを操縦できる船舶免許です。また、操縦できる船舶は総トン数5トン未満のため、川や湖、指定区域で釣りや水遊びを楽しみたい方におすすめです。
満16歳以上であれば取得できます。
ただし、水上オートバイは操縦できません。
小型船舶免許を取得するまでの期間は、免許の種類ごとに異なりますが、1.5〜4日が目安です。
ここからは、免許の種類ごとの取得日数を、国家試験が免除できる「マリンライセンスロイヤル」を例に挙げてご紹介します。
まず、一級小型船舶免許の取得日数の目安は4日です。具体的には、学科講習が24時間(1級課程12時間+2級課程12時間)、実技講習が4時間行われます。一級小型船舶免許のみの科目である上級科目の学科講習があるため、他の種類に比べて最も日数がかかります。
次に、二級小型船舶免許の取得日数の目安は2日間です。具体的には、学科講習が12時間、実技講習が4時間行われます。
最後に、特殊小型船舶免許の取得日数の目安は1.5日間です。具体的には学科講習が6時間、実技講習が1.5時間行われます。
このように、種類ごとに取得日数が異なるため、取得したい種類の日数を確認しておきましょう。
総トン数20トン以上の船舶を操縦したい場合は、大型の船舶免許を取得しなければなりません。
しかし、大型の船舶免許は小型船舶とは異なり特殊で、海技士免許が必須です。
海技士免許には以下の種類があります。
・海技士(航海) 一級〜六級
・海技士(機関) 一級〜六級
・海技士(通信) 一級〜三級
・海技士(電子通信) 一級〜四級
海技士免許は種類や階級により、航行区域や操縦できる船舶の大きさ、役職などが異なります。例えば、船長を目指す場合は海技士(航海)、機関長を目指す場合は海技士(機関)の取得が必要です。
総トン数20トン以上の船を操縦したい場合は、小型船舶免許ではなく大型船舶免許(海技士免許)を取得しましょう。
小型船舶免許の合格率は、免許の種類によって異なるものの全て90%を超えており、比較的取得しやすい免許と言えます。
それぞれの種類の合格率を、2020年度の合格率を例に挙げて詳しく見ていきましょう。
最も難易度の低い特殊小型船舶免許の2020年の学科試験の合格率は96.5%、実技試験の合格率は99.0%です。他の年を見ても学科試験の合格率は約95%、実技試験の合格率は約99%のため、かなり合格率が高いです。
最も一般的な二級小型船舶免許の2020年の学科試験の合格率は97.4%、実技試験の合格率は99.1%です。他の年を見ても学科試験の合格率は約96%、実技試験の合格率は約95%のため、二級小型船舶免許も取得しやすいことがわかります。
最も難易度の高い一級小型船舶免許の2020年の学科試験の合格率は92.5%、実技試験の合格率は99.6%でした。実技試験は二級小型船舶免許と同じ内容のため、二級小型船舶免許の合格率との差はほぼありません。一方で学科試験は上級科目が追加されるため若干合格率が低いです。とはいえ、合格率90%を超えているため十分に取得可能です。
引用:一般財団法人 日本海洋レジャー安全・復興協会 『小型船舶操縦士試験 合格者数 年度別推移』
小型船舶免許の取得にかかる費用も免許の種類によって異なります。そこでここからは、各小型船舶免許の取得にかかる費用相場を詳しく解説します。
一級小型船舶免許の取得にかかる費用は14万円前後が相場です。
国家試験を受験する場合は、講習費や独学のための教本にかかる費用、身体検査料、学科試験料、実技試験料がかかります。なお、身体検査料は3,450円、学科試験料は6,600円、実技試験料が18,900円です。
また、国家試験免除コースの場合は講習費と身体検査料がかかります。講習費は各教習所で異なり、同じ教習所でも実技試験免除や短期間集中など、コースによって異なります。
二級小型船舶免許の取得にかかる費用相場は10万円前後です。
国家試験を受験する場合にかかる身体検査料は3,450円、学科試験料は3,550円、実技試験料は18,900円です。これらに加えて講習費や独学に必要な物を揃える費用がかかります。
国家試験免除コースは講習費と身体検査料がかかります。一級小型船舶免許同様、教習所やコースによって費用が変わります。
特殊小型船舶免許の費用相場は6万円前後です。
国家試験を受験する場合は、身体検査料3,450円、学科試験料2,900円、実技試験料16,400円がかかる他、講習費や独学のための教材費などがかかります。
国家試験免除コースでは講習費と身体検査料がかかりますが、講習費は教習所やコースによって異なります。
湖川小出力限定免許の取得にかかる費用相場は5万円前後です。
国家試験を受験する場合は、身体検査料3,450円、学科試験料2,800円、実技試験料15,000円がかかる他、講習費や独学のために必要な教材費などがかかります。
国家試験免除コースでは講習費と身体検査料がかかります。ただし、講習費は教習所やコースによって異なるため、事前に料金を確認しておきましょう。
前述の通り、小型船舶免許を取得するためには講習費や受験料など、さまざまな費用がかかり、安くても5万円前後が相場です。
船舶免許の取得にかかる費用をできるだけ抑える方法として、独学で取得する方法があります。しかし独学で取得する場合、実技試験の練習ができないため実技試験の合格率が大幅に低くなります。万が一試験が不合格だった場合は再受験しなければならず、再度受験料がかかるため結果的に費用が高くなる可能性もあります。
このことから、確実に取得するためには教習所で教習を受けた方が良いでしょう。
小型船舶免許を取得できたら早速出航したいですよね。そこで、安全に航行するために、実際に出航する際の注意点を確認しましょう。
まず、発航前には必ず機関や燃料などの点検をしてください。具体的には、燃料の量やバッテリーの状態などの点検が必要です。
次に航行時は常時見張りを徹底してください。他の船舶の動向や定置網の有無など、常に周囲の状況を把握できるように見張りを徹底します。
出航中の故障に備えておくことも重要です。出航中に故障した場合に仲間の船や救助艇による救助支援者の確保を事前に行なっておきましょう。
プレジャーボートでは、運航不能(機関故障)が毎年多い傾向にあります。そこでここからは、プレジャーボートの事故事例を確認しましょう。
事例1:運航不能(機関故障)~電気系の故障~
定期的な点検整備:なし
発航前検査:あり
事故概要:プレジャーボートAは、釣り場を移動するため船外機を起動しようとした
が起動せず、航行不能となりました。
事故後の調査の結果、セルモーターに不具合が発生していたことが判明しました。
引用:海上保安庁『令和2年 海難の現況と対策』
事例2:運航不能(機関故障)~燃料系の故障~
定期的な点検整備:あり
発航前検査:あり
事故概要:プレジャーボートBは、沖合いにて釣りをしていたところ、機関回転数に 異常が生じ、機関が頻繁に停止し航行不能となりました。 事故後の調査の結果、燃料配管の目詰まりが原因で燃料の供給が断たれて いたことが判明しました。
引用:海上保安庁『令和2年 海難の現況と対策』
上記のような運航不能(機関故障)は、毎年のように200隻以上発生しています。特に運航不能(機関故障)は、単独の海難事故の原因として最多です。
運航不能(機関故障)は、中古品の機関を購入した場合に多く発生する傾向があります。実際、発航前検査を実施しその時点では正常に動作していても、航行中や錨泊後に帰港するため機関を起動しようとした際に故障が発生するなど、発航前検査のみでは防止できない海難が8割以上を占めていました。
このことから、整備事業者等による定期的な点検整備が重要です。
東京湾は、横浜港や横須賀港など海上輸送の一大拠点であるため、安全に航行できる海域が限られています。特に、大型船舶が多数通航しているため、複数の見合い関係が同時に生じる状況が発生することも多く危険です。
また、小型漁船も多い上波の影響を受けやすく、操業中は操船に制限がかかって自由に動けないため、一般通航船舶との衝突事故も頻発しています。
このように、さまざまな船舶が通航している東京湾では、海上交通安全法に基づいて指定されている船舶の航行に適した経路を確認し、その経路に沿って通航しましょう。
小型船舶免許の取得を目指す場合は、国家試験免除で卒業生全国1位の「マリンライセンスロイヤル」をご利用ください。
マリンライセンスロイヤルは、専門の教員資格を持った教員が講習を行なっており、質の高い講習で効率良く免許取得を目指すことができます。コースも多数ご用意しており、忙しい方でも都合に合わせて教習を受けられるのも人気の理由です。
講習会場は関東から九州まで各地にあります。ぜひお近くのマリンライセンスロイヤルをご利用ください。
船舶免許取得方法詳細(1級・2級・特殊小型)
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