小型船舶免許を独学で取得する際の学習ポイント・費用・かかる時間
2022.04.04
日本ではエンジン付きの小型船舶を操縦する際、小型船舶免許を所有していなければなりません。小型船舶免許には複数の種類があり、操縦する距離やヨットの大きさに合った小型船舶免許が必要です。
そんな小型船舶免許の取得は、スクールに通って取得する方法と独学で取得する方法のいずれかです。そこで今回は、独学で船舶免許を取得する方法を網羅的に解説します。
小型船舶免許を独学で取得する方法をご紹介する前に、まずは小型船舶免許の種類を確認しましょう。小型船舶免許は以下の4種類があります。
・1級小型船舶免許
・2級小型船舶免許
・特殊小型船舶免許
・湖川小出力限定免許
それぞれで操縦できるヨットの種類や大きさ、航行区域が異なります。そのため、操縦したいヨットに適した船舶免許を取得しなければなりません。
それぞれの小型船舶免許の概要を詳しく見ていきましょう。
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1級小型船舶免許は、小型船舶免許の最上級と言われている免許です。なぜ最上級と言われているのかというと、他の小型船舶免許は航行区域に制限があるのに対し、1級小型船舶免許の航行区域は無制限だからです。ただし100海里を超える場合は、六級海技士(機関)以上の資格を受有する者が乗船する必要があります。
また、1級小型船舶免許で操縦できるのは総重量20トン未満のボートと、用途が限定された長さ24メートル未満のボートです。ただし、水上バイクの操縦はできません。
1級小型船舶免許を取得することで、外洋でも釣りが楽しめたり日本一周も可能になります。
小型船舶免許の中で最も主流とされている区分が2級小型船舶免許で、「海の普通免許」と呼ばれることもあります。
操縦できるボートは総重量20トン未満と、用途が限定された長さ24メートル未満のボートです。ただし、水上バイクは操縦できません。操縦できるボートは1級小型船舶免許と同じです。
しかし、2級小型船舶免許には航行できる区域に制限があり、航行できるのは海岸から5海里以内です。なお、5海里とは約9kmです。海岸から5海里以内での釣りを楽しみたい場合やボートの操縦に興味がある場合に適しています。
特殊小型船舶免許は、水上バイク専用の小型船舶免許です。そのため、特殊小型船舶免許で操縦できるのは水上バイクのみ、航行区域は湖や川、陸岸から2海里以内です。なお、2海里は約3.7kmです。
1級小型船舶免許を持っていたとしても、水上オートバイを操縦するには特殊小型船舶免許を取得する必要があります。
水上バイクも操縦したい場合は、特殊小型船舶免許も忘れずに取得しましょう。
湖川小出力限定免許は、その名の通り湖や川だけに限定された免許です。ただし、湖や川でなくても指定区域であれば操縦できます。
湖川小出力限定免許で操縦できるのは、総重量5トン未満、かつエンジンの出力が15キロワット未満で、水上バイクは操縦できません。
川や湖で釣りを楽しみたい場合に適しています。
前述の通り、小型船舶免許は全部で4種類に分けられますが、どの種類を取得する場合でも独学での取得の流れは変わりません。
そこでここからは、独学で小型船舶免許を取得するまでの流れを確認しましょう。
まず、独学で小型船舶免許を取得する場合は、学科教本と実技教本で勉強します。
十分に知識を身につけ、受験できると判断した場合は、願書を取り寄せて出願します。また、願書を取り寄せる際に試験会場と試験日程を選びます。あらかじめ確認して都合の良い日を選んでおきましょう。
願書が届き試験当日を迎えたら、初めに学科試験を受験します。学科試験を終えたら指定された船で実技試験を受験します。
試験に合格したら、合格後1年以内に免許申請をします。免許は、最寄りの運輸局に申請することで発行できます。
なお、運輸局に申請する際は、合格証明書の他にパスポートサイズの写真、操縦免許申請書、納付書、住民票の写しを提出しなければならないため、事前に全て揃えておいてください。
免許が発行され手元に届いたら、その免許の範囲内で操縦が可能となります。
独学で小型船舶免許を取得するためには、学習に必要なものを揃えなければなりません。
小型船舶免許を独学で取得する際に準備すべき物は以下の通りです。
・教本
・問題集
・ロープワーク用の紐
・実技試験で着用する服装
・免許申請に必要な書類
・三角定規・デバイダー
・製図用コンパス
まず、教本は学科教本と実技教本が必要です。教本の写真だけでは理解しにくい部分もあるため、DVD付きの教本を購入することをおすすめします。
また、教本と共に問題集も準備しましょう。
小型船舶免許の学科試験はマークシート式です。問題集を何度も解き、頻出問題の把握や苦手ポイントの克服を目指しましょう。
ロープワーク用の紐は、実技試験の練習に必要です。なぜなら、実技試験ではロープの結び方も採点対象となるためです。何度も練習して正しい結び方をマスターしましょう。
また、実技免許で着る服装も準備が必要です。服装は濡れても大丈夫、かつ露出の少ない服装が基本です。具体的には水着の上にTシャツやズボンなどを着用すると良いでしょう。また、濡れても問題ないスニーカーやマリンシューズを履きます。水着のみやビーチサンダルの着用は禁止されているため、動きやすく濡れても構わない服装で行きましょう。
試験に合格すると、免許申請をしなければなりません。免許申請には以下が必要です。
・操縦免許申請書(運輸局などで無料で受け取れます)
・縦45㎜×横35㎜(パスポート用サイズ)の写真1枚
・操縦試験合格証明書
・本籍が記載されている住民票の写し
・納付書(運輸局などで無料で受け取れます)
1級小型船舶免許の試験では、海図を解く問題が出題されます。三角定規・デバイダー・製図用コンパスは、海図を解くために必要です。
ここからは、各小型船舶免許を独学で取得する方法をご紹介します。
まずご紹介するのは特殊小型船舶免許の取得方法です。
まずは、特殊小型船舶免許の試験内容を見ていきましょう。
特殊小型船舶免許では身体検査、学科試験、実技試験が行われます。身体検査、学科試験、実技試験の一つでも不合格の場合、免許は取得できません。それぞれの試験内容を詳しくご紹介します。
身体検査では視力検査や聴力検査、身体機能障害の有無を検査します。疾病や障害があったとしても、安全に小型船舶を操縦できると判断された場合は合格です。
次に、学科試験は全40問の四択問題です。問題の内訳と合格基準は以下の通りです。
・『小型船舶操縦者の心得及び遵守事項』 12問中6問以上
・『交通の方法』 10問中5問以上
・『運航』 18問中9問以上
・かつ全体で26問以上
実技試験では、実際に船を操縦して船舶技術を中心とした試験が行われます。試験時間は約20分、試験で操縦するのは定員3名のオートバイです。
特殊小型船舶免許を受験するためには、身体検査、学科試験、実技試験それぞれに受験料がかかります。各受験料は以下の通りです。
・身体検査 3,450円
・学科試験 2,900円(再試験の場合も同じ費用が掛かります)
・実技試験 16,400円(再試験の場合も同じ費用が掛かります)
また、先ほどご紹介した通り、試験に合格して免許を発行する際には納付書の提出が必要です。納付書には、登録免許税1,500円を収入印紙の形で貼り付けなければなりません。
特殊小型船舶免許の学習時間は、個人差があるものの1~2週間程度が目安です。
特殊小型船舶免許の学科試験は、似たような問題が出題されます。そのため、購入した問題集を1冊すべて解くようにしましょう。
また、船舶操縦の基礎であるロープワークは30秒以内に完了させなければなりません。とはいえ、速やかに完了できた方が点数が高くなるため、スムーズにできるように練習しましょう。
また、実技は何度もイメージトレーニングをしたり、特殊小型船舶免許を取得している友人がいる場合は水上バイクの後ろに乗ってイメージしたりすると、試験本番も落ち着いて臨むことができます。
特殊小型船舶免許は独学で取得できますが、独学での挑戦にはいくつかのデメリットがあります。ここからは、独学でのデメリットをご紹介します。
一つ目のデメリットは、疑問点を質問できない点です。独学での学習は教本を使って一人で勉強しなければなりません。周りに特殊小型船舶免許を持っている人がいないと疑問点が生じても質問できず、自力で解決しなければならず解決までに時間を要してしまいます。
二つ目のデメリットは、試験に落ちてしまうと再受験の回数だけ受験費用がかかってしまう点です。特に、実技は講習を受けずに独学で挑戦しても、イメージと実際に操縦する感覚は異なります。独学で実技試験をいきなり受けるのは避けた方がよいでしょう。
次に、2級小型船舶免許を独学で取得する方法を試験内容や費用、学習にかかる時間とともにご紹介します。
2級小型船舶免許の試験は、身体検査・学科試験・実技試験が行われ、すべての試験に合格すると免許を取得できます。
それぞれの試験内容を詳しく見ていきましょう。
まず、身体検査は特殊小型船舶免許同様、視力検査や聴力検査、疾病や障害の有無を検査します。小型船舶を安全に操縦できる状態であれば合格です。
なお、視力検査はコンタクトやメガネでの矯正、聴力検査は補聴器を利用しても問題ありません。
次に、2級小型船舶免許の学科試験は全50問のマークシート式で出題されます。
問題の内訳と合格基準は以下の通りです。
・小型船舶操縦者の心得及び遵守事項 12問中6問以上
・交通の方法 14問中7問以上
・運航 24問中12問以上
・かつ全体で33問以上
最後に、2級小型船舶免許の実技試験の時間は約30分、操縦する船舶は総トン数5トン未満で長さ3メートル以上9メートル未満、推進機関の出力が15kW未満の船外機船です。
2級小型船舶免許の試験にかかる費用は以下の通りです。
・身体検査3,450円
・学科試験3,550円(再試験の場合も同じ費用が掛かります)
・実技試験18,900円(再試験の場合も同じ費用が掛かります)
また、免許申請時には登録免許税として1,500円がかかります。
これらの受験料及び免許発行料に加え、学習に必要な教本などを揃える費用もかかります。
また、学習時間の目安は2~3週間程度です。
2級小型船舶免許を独学で取得したい場合は、以下のポイントを把握しておきましょう。
まず、試験内容の学科試験の内訳を見てもわかる通り、「運行」が50問中24問を占めています。このことから、「運行」の正答率を上げることが合格への近道となるため、最初に取り掛かるようにしましょう。
また、暗記すれば解ける問題から取り組み、次に論理的に考えて解く問題に挑戦したり教本と問題集を往復したりすることも効果的です。
実技試験では、ロープワークを一度で完了できるように練習しましょう。
2級小型船舶免許も、独学で挑戦することのデメリットがあります。
特に大きなデメリットは、イメージだけで実技試験に合格するのは困難な点です。なぜなら、2級小型船舶免許で操縦する船舶は、水上バイクのようにイメージしやすいものではないためです。
実技試験が不合格だった場合、再受験のたびに受験料がかかります。受験料は特殊小型船舶免許よりも高いため、特殊小型船舶免許の取得よりも負担が大きいです。
このように、独学で実技試験をいきなり受けるのは受験料がかかるため危険です。
小型船舶免許の最上級である1級小型船舶免許は、他の小型船舶免許と比べると難易度が高く合格率も高い免許です。
そんな1級小型船舶免許を独学で取得する方法を、試験内容や取得にかかる費用と時間とともにご紹介します。
1級小型船舶免許の試験も、身体検査、学科試験、実技試験で構成されています。
身体検査は、視力検査や聴力検査など、他の小型船舶免許と同様の検査が行われます。検査結果から、安全に小型船舶を操縦できると判断されると合格です。
次に、学科試験は一般科目に加えて上級科目が出題されます。ただし、全ての問題がマークシート式です。各科目の内訳と合格基準は以下の通りです。
一般課程
・小型船舶操縦者の心得および遵守事項 12問中6問以上
・交通の方法 14問中7問以上
・運行 24問中12問以上
かつ全体で33問以上
上級(進級)課程
・上級運行Ⅰ 8問中4問以上
・上級運行Ⅱ 6問中3問以上
かつ全体で10問以上
上級運行Ⅰは海図を解く問題が出題されるため、三角定規・ディバイダ・製図用コンパスが必要です。
上級運行Ⅱは日常点検や簡単な修理と対処法に関する問題が出題されます。
実技は2級小型船舶免許と同じ内容です。
1級小型船舶免許の受験料と免許発行にかかる費用は以下の通りです。
・身体検査3,450円
・学科試験6,600円(再試験の場合も同じ費用が掛かります)
・実技試験18,900円(再試験の場合も同じ費用が掛かります)
・登録免許税1,500円
これらに加え、教本や海図に必要な製図用コンパスなどを揃えるための費用も必要です。
なお、学習時間は1ヶ月程度が目安です。
試験内容でもご紹介した通り、1級小型船舶免許は海図の問題も出題されます。海図の点数は他の科目ではカバーできないため、海図を重点的に学習しましょう。
加えて暗記科目も大切です。何度も復習して暗記しましょう。
また、ロープワークは一発でできるように練習することも大切です。
1級小型船舶免許を独学で挑戦する大きなデメリットは、他の小型船舶免許に比べて多くの学習時間を要することです。なぜなら、海図を独学で学ぶのは時間がかかるためです。
また、試験に落ちて受験し直す度に6,600円がかかります。実技試験で操縦する船舶はイメージしづらいため、独学で実技試験をいきなり受けると、再受験の確率が非常に高くなります。
小型船舶免許を取得する方法は独学だけではなく、スクールに通う方法もあります。
スクールに通うことで、独学にはないさまざまなメリットがあります。スクールで小型船舶免許を取得する主なメリットは以下の通りです。
・国家試験免除
・要点を押さえた講習で効率よく学べる
・実技は船に乗って練習できる
まず、小型船舶免許は国家資格ですが、スクールの講習を受けると国家試験を免除できます。そのため、免許取得にかかる時間を大幅に短縮できます。
また、効率良く学習を進められる点もメリットです。なぜなら、スクールでは過去の実績から試験の要点を把握しているため、重要なポイントを重点的に学習できるためです。
さらに、実技は船に乗って練習できます。小型船舶免許を独学で取得するデメリットとして、イメージしかできない実技試験は受かりにくい点があります。一方でスクールに通えば、実際に船を操縦できるため、実技試験の合格率がかなり高くなります。
このように、スクールに通うことでさまざまなメリットがあります。
スクールで小型船舶免許を取得する際にかかる費用と時間は、スクールによって異なります。そこで今回は、マリンライセンスロイヤルの料金と日数をご紹介します。
各種免許のマリンライセンスロイヤルの料金と日数は以下の通りです。
|
費用 |
日数 |
1級小型船舶免許 |
155,000円(税込) |
最短4日間 |
2級小型船舶免許 |
131,000円(税込) |
最短2日間 |
特殊小型船舶免許 |
71,500円(税込) |
最短1.5日間 |
マリンライセンスロイヤルでは、直前割引などの割引キャンペーンも開催しているため、キャンペーンを活用するとさらに安く利用できます。
小型船舶免許は独学でも取得できますが、実技試験は実際に操縦して練習しないと一発合格は困難です。再受験になる度に受験料がかかるため、迅速かつ正確に取得したい場合は、スクールでの取得がおすすめです。
小型船舶免許をスクールで取得する場合は、「マリンライセンスロイヤル」をご利用ください。
マリンライセンスロイヤルは、「安心・安全・確実」に船舶免許が取得できる国土交通省登録の小型船舶教習所です。国家試験免除で船舶免許が取得できるため、学科試験の講習が終わったらすぐに審査が受けられます。
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